2012/09/28福田はなぜCafeを始めたのか。

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これまた最近、「福田さんはCafeなぞ始めて、クリエイティブ仕事からは引退したのか」というご心配の声を多方面でいただいています。上のような写真がCafe広報やFacebook経由で配信されることも多く、その頻度から、ご心配の声が高まったことと思います。決してそんなことはございません。今も、企業ニーズの最前線で難易度の高いお仕事に忙しい毎日です。しかしながら、新しいことを始めているのも事実。そこで。。。なぜ、Cafeを始めたか。それに関する思いを、一度丁寧にご説明したいと思います。

それは、Macを初めて知った時の...

福田は80年代の中盤にマッキントッシュと出会いました。当時、モノクロディスプレイで墓石のような形をしたマックが70万円弱した時代。それは入社数年の自分にとっては大きな投資でしたが、他のパソコンと圧倒的に違うUIとソフトの思想、使い勝手がもたらしてくれた感動はとても大きなものがありました。モノクロマックを使い始めて、自分のプランニングのあり方はかなり変わりました。「inspiration」というソフトを使い始めて、頭の整理とプレゼンシナリオの組み立てが格段に進化したのです。さらにカラーバージョンIIcxが登場し、速攻でカラーに乗り換え、今度はイラストレーターを始めとするグラフィックツールがもたらす進化にやられました。デザインという領域が自分の大きな関心ごとになっていったのです。コンピューターテクノロジーがもたらす革命。雑誌の見出しで使い古さた表現ですが、自分はまさにそれを実感しました。テクノロジーが変えてくれる自分の未来に心からときめいてしまったのです。

デジタルテクノロジーの進化の波は、ソフト領域からハード領域に来ています。パソコンとソフトウェアが進化することで生まれた感動は、「ものづくり」の場にも来始めているのです。工作機械。かつては、大きな資本と工場を所有する企業しか持ちえなかった先端マシンが、技術革新によって安価に手に入るようになっただけでなく、それと合体して進化したソフトウェアがものづくり領域の垣根をかなり低いものにしつつあるのです。

そして、インターネットが生まれた時に、、、

さらに10年後の95年。ちょうど世間でインターネットが話題になり始めたタイミングで、福田はCMの現場からネットクリエイティブの世界にスイッチを切り替えます。95年博報堂電脳体という組織ができ社内公募がかかったタイミングでそこへの異動を決意したのです。正直、インターネットがどんだけのものかわからなかった。そのインパクトが今ほどの流れになるとも想像していなかった。ただ、何か新しいことが始まる予感はあった。電子年賀状、ペタろう、ガチャロボ。。。そこで組み立てていたモデルは、巨大メディアありきで考えるのではない、ネットをつかった新しい広告モデルの模索でした。生活者の日常と向き合うこと、日常の中から効果的にリーチできる文脈を発見すること、ユーティリティ視点にたった生活者と広告のWINWINモデルをつくること。広告コミュニケーションを考える、クリエイティブ視点で考えるという意味において、CM時代にやっていたことと違ったことをしているという意識はまったくなかった。でも、多くの友人は、福田は広告クリエイティブとは違う世界に行ってしまったって思っていました。

「ハイテクものづくり」にまつわる今の状況は、その頃の感じと似ています。大波の予感がする。世の中が変わる予感がする。実際のところ、どうプロダクトのあり方を変えるのか、商品企画のあり方を変えるのか、プロダクトと生活者の関係を変えるのか、人々のプロダクトの愛し方を変えるのかは、かなりまだ未知数でありよくわからない。でも、なんか来る、という予感だけはたしかにある。

FabCafeを一緒にやりましょう。

この仕事は、2年ほど前から企業コミュニケーションの設計仕事を一緒にやっているLoftworkという会社の諏訪、林という両代表と一緒に考え、一緒にやっています。MIT Media Laboの所長である伊藤穣一氏とも近いLoftworkは、世界で起こっているテクノロジーとビジネスの最前線にも詳しく、いち早くFabの流れに気づいた彼らが、一緒にやりませんかと誘ってくれたのです。事業主体はLoftworkなので、福田は知恵とクリエイティブを提供するパートナー&Co-Founder。コンセプトレイヤー、事業レイヤー、広報レイヤー、CI戦略レイヤー、Fab商品レイヤー、カフェ商品レイヤー、コラボ企画レイヤー、イベントレイヤーなどなど、この事業にまつわるあらゆるレイヤーのことを、ある時は概念から、ある時は具体企画から考えています。

777ランチ企画。

毎月7日の777ランチ企画は、その延長にある、ひとつのイベント企画であり、フード商品企画であり、人寄せ企画です。もともと料理が好きだった福田にとっては、フードというレイヤーをクリエイティブするいい機会にもなっています。FabCafeの看板ドリンク「マシュマロラテ」は、福田がプランニングした最初のドリンク商品です。

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これからどんどん進化します。

FabCafeでのゴールは、カフェ事業そのものではなく、ものづくりの未来に関わること。そこに、日本発信のユニークなモデルと場をつくること。そのゴールに向けて、オンラインビジネスの拡充や第二第三の拠点開拓を日々すすめています。福田は、そのお手伝いをしながら、そこで得ていく「次のものづくり」の知見を企業コミュニケーションの現場に戻していきたいと考えています。企業やブランドが選ばれる理由のつくりかた。それがどんどん多様化し複雑化する中で、プロダクトそのものの進化は、メインストリームであり本丸です。必ず、自分たちの仕事にもかえってくるはずなのです。その進捗はまた、このHPで、あるいはブログでご紹介していきます。

福田は、広告仕事から引退したわけではありません。カフェ経営の人になってしまったわけでもありません。これまで通り、企業コミュニケーションの専門家です。いまは、コミュニケーション領域でさらに進化すべく新たな挑戦をしているのです。既存の仕事をやりながらやっているのです。この知見は、ほどなくして福田のコミュニケーション領域の現場にもフィードバックされます。新たな知見とノウハウをもった福田にご期待いただくと同時に、何かあれば気軽にご相談いただければと思っています。